緊急メッセージ
県内の公立中学校の校長先生方におかれましては,「広島県公立中学校長会教育ビジョン」を基盤として取り組んでいただいておりますことに,心から感謝いたします。
県中校長会においては,近年における教職員の不祥事の増加に対し,本校長会の学校経営委員会や広島県公立学校校長会連合会における不祥事防止対策特別委員会を中心に,不祥事根絶に向け取り組んでまいりました。
しかし,すでにご承知のように,6月14日付の広島県教育委員会記者発表資料によると,以下のような事案が生起し,公立中学校教諭(元校長)が,戒告の処分を受けました。
・ 校長として勤務していた令和元年度及び令和2年度,当時の所属校において,地方公務員法に定められた人事評価制度を適正に実施する職務上の義務があったにもかかわらず,所属職員に行うべき面談を,不適切であることを認識していながら,令和元年度最終面談から令和2年度最終面談まで4度にわたり実施しなかった。
本事案は,教職員に対し人事評価制度の目的や運用に疑念を抱かせるとともに,県民に対し教職員の持てる力を発揮させながら教育活動の質的向上を図っている校長を中心とした学校経営に対する信頼を損なったと推測され,不祥事根絶へ精力的に取り組んでこられた県内公立中学校の校長先生や教職員の落胆ぶり等を考えると,大変忸怩たる思いです。
つきましては,次のことについて,県中校長会として確認したいと思います。
〇学校教育法第37条第4項に規定された「校長は,校務をつかさどり,所属職員を監督する。」職責を深く自覚し,職務上の義務を確実に遂行すること。
〇県中校長会学校経営委員会人材育成部会(平成30年度,令和元年度)の提言及び「人事評価ハンドブック(令和2年4月改定)」を踏まえ,人事評価の目的,適切な実施及び校長の責務について再度徹底し,内容の充実を図ること。
〇各郡市校長会などのつながりを大切にし,学校運営上の課題や悩み等について,声を上げやすい風土を醸成すること。
校長の職務を確実に遂行する姿から不祥事防止の風土の醸成に向け,あらゆる努力を続けてまいりましょう。
令和3年6月17日
広島県公立中学校長会
会 長 久保 好寛